かもめ食堂、パンとスープとネコ日和、めがね、ここまで来たら連続で視聴するしかない!ということで、今回は『山のトムさん』のあらすじ&感想を書いておきましょう。
田舎暮らし、家族、猫、これさえあれば幸せを感じられる人に超おすすめの作品だと思います。
原作は戦後の設定ですが映画版では舞台は現代に。戦後の苦しく厳しい生活が描かれているわけではないので、今の私たちにはスッと入り込みやすいストーリー展開になっていると思います。
ロハスとか定年後の田舎暮らしだとか、丁寧で自然な暮らしに少しでも憧れがあれば楽しく観られるし、そうじゃなくてもちょっと今の生活に疲れたな~って時に癒しの動画としてぼ~っと観るのもいいですね。
なにより、猫が可愛い!というのもあるけれど(笑)
山のトムさん あらすじ
東京で暮らしていたハナ(小林聡美)は、友人のトキ(市川実日子)、トキの子どもトシ(佐々木春樺)と、慣れない田舎での生活を始めます。
そこに中学を卒業したばかりのハナの甥アキラ(伊東清矢)が加わり、4人の新しい家族の暮らしが始まります。
近くに住み、何かと相談に乗ってくれるゲン(光石研)とシオリ(高橋ひとみ)の夫婦に助けられながら、少しずつ慣れていく畑仕事の毎日が続きます。
そんな中、ネズミ退治の目的で飼われた新しい家族、猫のトムがやって来ます。
やんちゃな猫トムに、少しだけ振り回されながらも、人間と動物たちが、やがては楽しく共生していく、そんな田舎暮らしのお話です。
出典:山のトムさん (初回限定色) [DVD]
山のトムさん 俳優/キャスト
役名 | キャスト |
ハナ | 小林聡美 |
トミ | 市川実日子 |
トシ | 佐々木春樺 |
アキラ | 伊東清矢 |
ゲン | 光石研 |
シオリ | 高橋ひとみ |
商店のおばさん | もたいまさこ |
獣医 | ベンガル |
原作は石井桃子さんの小説
脚本は小説家の群ようこさん
古民家カフェ?おばあちゃん家?のような居心地
原作の小説は戦後だし農家らしきことを女性2人とまだまだ年ごろの青年と幼い娘だけでやっていくのは実際はキツイはずなんですよね。
ご近所の農家さんだって暇じゃないしお手伝いなんてそんな来てくれないかもしれないし。
ただこの映画はそういった現実的な問題ではない、誰しもが持つ夢のような生活が描かれているなと思うのです。
でも決して夢物語というわけでもなく、案外やろうと思えばできちゃう可能性もあると思うんですよね。
農家はキツイ!っていうイメージあるかもしれないし、村社会はヤバイって話しもあるけれど、実際はこういう生活に落ち着いてる人っているのです。素朴だけれど、地に足つけてみんなで協力し合いながら生活している人が。
そういう時代が来てるのですよ。固定概念に縛られない生き方がどんどん出てきてる。
この古民家っぽい家だってインテリアもシンプルだけれどオシャレだし、食器もキッチンも使い勝手が良さそうで素敵。だけれどネズミ騒動があったり、逃げた山羊のせいでがっつり叱られたり、色々あるわけ。
でもなんか、いいんですよ。
とっても落ち着く。
甥っ子は学校に行けてないし、若い母親はどうやら夫がいないみたいだし、一緒に生活してる作家らしき人との繋がりも曖昧だし。
それでも、ひとりひとりから発せられる愛情だとかお互いに支え合う絆だとかは、しっかりそこにある。
その見えないけれどたしかにある大切な繋がりに安心するのかもしれない。
古民家カフェのようであって、でもおばあちゃん家のようでもあるあの居心地のよさは、飾らないし華やかではないかもしれないけれど、そこかしこに皆の愛着が溢れているから、観る者を引き寄せるのだと思います。
自然もいいんですよね。
風の音が凄くいい。
ロケ地は長野、山梨、らしいんですが緑豊かで安らげそう。
家具や食器、そしてお料理
無印とかナチュラルな家具が好きな人はこの映画好きだと思う。
というか、小林聡美さんや市川実日子さんが出演している作品はシンプルだけどオシャレなものが多いですね。
山のトムさんも特別なデザインの家具や食器は出てこないけれど、一点物のような存在感。肌ざわりも良さそうで、居心地が良さそうで。
服も道具も全て馴染みのあるものって感じがあるんですよね。
炊飯器じゃなく釜で焚くご飯も美味しそうだ。というか実際美味しい!のです。
今の日本は便利になりすぎていて、ちょっと逆に疲れることがある。
そんな時に初心に立ち返って生活してみると、本当の幸せがみえてくるのかもしれません。
この映画はそんな気持ちで楽しめる作品でしたね。
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